いとしのエロ子さん


 ・・・って、誰か歌ってくださいな。でも、口先だけで心が籠もってない歌は聴きたくないわっ! 口先だけ達者でカッコつけるだけの男には懲りたわっ! (本気)

 
 そう言えば、先日元婚約者のゲイのT君に、


「私、男運無いんですよー」

 と、軽く言ってみたら、

「いいんじゃないですか? 元々あなたは女好きなんだし」

 と、何だかよくわからない答えが返ってきました。

 すてき


 さすがに夏バテ気味で集中力が無いです。

 いやっ。
 弁当作る気力が失われました。

 あぢー

 しかも今、生理の高温期で(いちいちこんなこと公表すんなって話ですが)体温やたら高いしあちこち不調。

 婦人体温計って面白いですよー。高温期がしばらく続いて、ある朝どすんと体温が下がるのね。そしたらその日に生理が来るの。ほんで、「この日は妊娠しやすいでーす」って表示も出るのねん。「妊娠しちゃったかも!」って表示も出るらしいよ。

 棒不足のお姉さんは、婦人体温計の「今妊娠しやすい時期よーん」って表示を見る度に、「セックスする機会ないから大丈夫! 妊娠の心配してくれなくていいよ!」って、体温計にツっこんで、そんな自分が笑えてきたり虚しくなったり。



 ・・・・虚しい・・・・



 気を取り直して、夏なので夏らしい(?)話題。サザン・オールスターズの話。
 実は夏だからってことはないと思うんですけどね。以前、私がサザンのコンサート行くって話を聞いたT君が、くすくす笑って、、


「あなた、海とか夏とか爽やかなもの似合いませんよ」

 って・・・・


 す、すてき。

 
 私が爽やかなものが似合わないかどうかは置いておいて、サザン自体が爽やかではないと思うんです。 
 私にとって、サザンちゅーか、桑田佳祐は「日本語で遊んで楽しんでる人」です。「古語」とまではいかない「和ことば」にメロディをのせて音楽という遊びを楽しんでやってる人。そして、「和ことば」と「エロス」の相性がとてもいいことを知っている人。


 音楽関係には疎いお姉さんですが(だけど中学、高校と部活は音楽関係だし大学に入ってからも専攻の関係でピアノひく羽目になったんだよ)中学校の時から20年間聞き続けてんのは、サザンと中島みゆき姐さんですね。マメにアルバム買ったりして追いかけてるわけやないんやけど20年間自分の中で褪せないのはこの2組です。自分の中でっちゅうか、それだけ永い事第一線で活躍していて、未だ尚「過去の人」になっていない歌手というのも実は少ないんじゃなかろうか。

 
 20年間も聞いてるとサザンのこの曲がヒットしてた時、自分はどういう状況に居たかってことも歌と共に思い起こされるのです。


 「稲村ジェーン」の挿入歌希望の轍http://homepage3.nifty.com/sinbunyadou/midi/room1/kibou_b.htm、あの頃私は大学生やったなぁ。映画自体は酷評されてたけど(あれ以来桑田さん映画撮らないもんなー)サザンのプロモーションビデオとして見た私には、海の匂いに酔わせてくれる映画でした。あの頃は大学入ったばっかりで私は処女でバカでコンプレックスだらけの田舎モンで大学の人達にも勉強にもついていけなくて右往左往して、ああ、それでも「希望の轍」のイントロを初めて聞いた瞬間には胸が沸々滾って「走れっ!」と背を押されたような気分になったもんだ。


 間違った方向にその後走ったような気がするけど!



 「涙のキッス」。別に特別好きな歌とかやないんやけど、この歌が流行ってた頃に、以前ここに書いたけど高校の先輩の婚約解消事件があったのね。前日まで結婚するんですと言ってた二人が翌日には婚約解消して、、(真相を知るのは数年後なのですが)人の心って、何なんだろうと混乱していたことを思い出します。なんとなくこの歌を聴くとそのことを思い出します。


 「LOVE AFFAIR  秘密のデートhttp://www.evesta.jp/lyric/lyrics/lyric205.html松嶋菜々子主演の不倫ドラマの主題歌の不倫ソング。彼女のことをとても好きだけど家庭を捨てられない男のおセンチソング。
 この歌が流行った頃は不倫じゃないけれども他に本命の婚約者がおる男に夢中やった時期ですわ。つーても、その男は私を好きでもなく(当時はそう思っていた)愛してもいなかったからその当時はそんなに感慨深く聞いてなかったと思うんやけど、その後本当に妻子がある男に惚れたりすったもんだあったり、独身でも他に帰る場所がある男と恋愛したりすると、この歌をふと思い出したものです。

 自分に酔ってんじゃねーよとか、ズルいじゃねーかよって思うけれども、それでもやっぱりこの歌を聞くと「男って(自分の好きな男限定)バカだけど可愛い」なんて思ってしまう更にバカな自分がいたりする。

 って言うかね、このドラマ流行ってた当時、友達の友達がこういう状況やったの。
 大学時代から付き合い始めて結婚した夫婦が居て、その夫の方が会社の部下の娘に本気で惚れちゃったのね。その夫は女は(おそらく)妻しか知らなくて妻一筋で来たから「遊ぶ」ってことも出来なかったんですよ。双方の両親やら友人達やら交えていろんなことがあったけれども、妻の立場からしたら「裏切り」以外の何物でもないわけですっかりまいっちゃった。妻との出会いは大学時代のサークルやって、皆で和気藹々と付き合ってたわけだから、彼は大学時代の友人達とも疎遠になってしまい、自分の両親にも勘当されて、、、それでも離婚して、部下の娘と一緒になることを選択しました。あのドラマもそんなラストやったかなぁ、確か。


 それで妻は、そのサザンの歌を聴けなくなっちゃった、恐怖で。


 私は、ちょっと感覚がおかしいところがあるのかも知れないけれども、他に女のいる男とか妻子がある男を好きになることに全く罪悪感がない。ただ、「奪おう」とか思ったことは無いけれども寂しいことは寂しい。(寂しくないフリはするけど)それにやっぱり相手に何かあった時に側に駆けつけることが出来ないってのはキツい。元々接点の少ない相手なら、もしもその人が交通事故とかで急死してもそれを知らされる術も無いのですから。

 平気でそういう人を好きになって、しかもあんまり反省しない私が言うのも何やけど、友達がしてたら「止めろ」って言うだろうね。そうは言ってもどうにもならないことってあるし。ただ、好きこのんですることやないと思う。


 ああ、でも桑田佳祐はズルいなぁ。男のズルさと情けなさを、こんなふうに歌われたら、抱きしめたくなっちゃうじゃないか。ついつい「可愛い」なんて言ってしまいそうになるやないか。いけねぇいけねぇ。


 ほんで、今ふと気付いた。この歌って、カンパニー松尾監督の「パラダイス・オブ・トーキョーhttp://www.dogma.co.jp/shop/works_001.php?inum=20070331003836001じゃない?
 歌の持っている「美しさ切なさ情けなさ」が、もろそのまんま「パラダイス・オブ・トーキョー」の世界観と同じだと思う。


 大ヒットした「TSUNAMI」は私は好きやない。なんかサザンがサザンをなぞったような曲だと思うから。サザン過ぎてどうも好きになれない。同じくサザンファンのうちの弟も同意見。売れるのは納得するけれども、売れる為に作った曲で、でもそこには「サザンらしさ」以上の物が感じられないから好きじゃない。だから逆にサザンっぽくないんですね。桑田佳祐の才能ってのは、「遊び心」だと思うから。それが感じられない。

 「女神達への情歌」って、AVの歌も歌ってたな。桑田佳祐もAV好きらしいですなぁ。

 にやあ。お仲間。


 「いとしのエリー」と言えば、ヤングジャンプやったっけかなぁ、高見まこの「いとしのエリー」って漫画ありましたよね。あれで確か、エリーがプロポーズされる場面が、8月16日の京都五山送り火を見ながらやったと思うんですよ。私もヤングな頃に、そのシュチュエーション読んで「すてき・・・」と思ったこともございました・・・
 プロポーズ・・・ゲイのT君から「偽装結婚しましょう!」ってされたことならあるけど!


 でも、あの桑田&原由子の結婚式の「いとしのエリー」は反則ですよねー。その辺の歌が下手な男がやったら怒るけど、桑田佳祐に「由子〜♪ マイラブ〜♪ ソースィー〜♪」って、大勢のファンの前でやられたらそら泣くわなぁ。

 クサいけど、そのクサいことをやっちゃうのが桑田佳祐で、でも恋愛ってやっぱりクサいことやベタなことって必要だと思うのよ。気持ちなんてモノは伝えなきゃ伝わらないんやから、言葉なんてタダやから勿体ぶらずに言う時は言わなアカンのだよなぁ。

 お姉さんは、その、「せっくす」で始まる恋愛が通常のパターンでして、そうなるとどうも「言葉」というのはおざなりになってしまいがちだと思いました。
 言葉を発するのを勿体ぶる男は嫌いです。ただ怠惰なだけやと思うから。この前読んだ本にもそんなこと書いてあったなぁ、「愛とはめんどくさがらないことだ」って。


 大阪城ホールのサザンのコンサートに行った時、桑田佳祐がズラ被って自転車で「知事でーす!」って登場いたしました。当時大阪府知事横山ノックさんやったんで。
 サムい! そんなんで関西人は笑わん! 皆困ってた・・・ 桑田佳祐って、喋り苦手だと思うんですよね、シャイな人なんだろうけれども。でも自分がサムいのを自覚しながらもバカをやり続けるのがカッコいい。プロモーションビデオ見ても、CMとか見ても、この人ホンマに「バカ」なことするのが好きなんだなぁって思う。バカに命かけてる。いい年して歌いながら手をせんずりするように動かしたり、サムいし、バカだけどめちゃめちゃカッコいい。


 これからも桑田佳祐は「セクシーバカオヤジ」のままでいて頂きたいです。
 

 でもホンマに「和ことば」と「エロス」の相性の良さというのはサザンで学んだような気がするなぁ。

 古今集万葉集閑吟集、そしてサザン・オールスターズで。