春の嵐
☆3月某日
木屋町LAGにて、札幌在住のミュージシャン松崎真人さん のライブに行く。家を出て最寄の駅に着いたところで、チケットを忘れたことに気付いて取りに帰る。最近、こんなスカタン多くて落ち込みます。仕事行くのに反対方向の電車に乗ってしまったこととか、乗りかけたこととか・・・ネジが外れているとしか思えない。
なんとかギリギリ到着して指定された席に着くと・・・ど、ドまん前でビビる。赤ワインを注文。
アルコールなんですが、私は何でも飲みます。飲めてしまう。家で1人で飲むことはないのでお酒自体が好きなわけではないのですが。美味しいと思って飲むことは滅多にないのに飲めてしまう。いいのか、悪いのか。
松崎さんのライブは昨年に続き2度目です。席のせいか季節のせいか花の宵のせいか、決して酒のせいではないけれど、歌に酔う。なんというか、夢を見ているような聞き心地。
あの街に行きたくなる。
数年行ってない、あの北の町に。賑やかで猥雑で新しい北の街へ。
☆3月某日
大阪南森町の208のファイナルパーティ。208がどういう場所なのかは、下の動画参照。
こちらで私も「アダルトビデオ祭り」として、お話などをさせていただきました。その他、たまに顔を出して、様々な人と知り合う。
赤ワインを頂き料理を食らう。
ホームパーティというか、こういう不思議な場所に出会えて良かったし、面白かったし、この場所が無くなるのは残念で、だけどモノゴトは全て終わりが来て、終わりが始まりなので、何かまた始まるのだろう、ここから。
最後なので、208のメンバーからプレゼントを頂く。ブルーの箱(写真参照)の中には、闇鍋の如くごった煮で、いろんなモノが入っている。
赤い蝋燭があったので、田中課長と、208主催の岩淵さんに、
「低温ろうそく?」
と聞いてみると、「違う! 普通のアロマキャンドル!」だと返答される。
SMグッズかと思ったよ・・・だって赤だし・・・
低温ろうそくって、低温と言いつつ熱いよね。
岩淵さんの「作品」も入っていた。言葉をアートにしたその半透明のプレートには「言語 げんご」と書かれていた。
「げんご 言語 思想・感情・意志などをお互いに伝達し合うための社会的に一定した組織をもつ音声による記号とその体系」 と。
その他、もろもろ、ありがとうございます。
箱ごと、そっと置いておこう。大事にします。
人と人とが集い、出会いをくれた場所、南森町208、ありがとうございました。HPはまだ残るそうですし、メンバー及び関係者のイベント等の告知もありますので、皆様機会があれば御参加下さいませ。
208のHPに、わたくしも送信してから後悔した下品なサヨナラメッセージを寄せております。
下記はは、208のSHOWCASE・50回の際の動画。
208って、こんなとこ。
☆3月某日
知人に招待券を頂き、女友達と2人で京都南座へ歌舞伎鑑賞へ。昼の部と夜の部、両方鑑賞。演目はこちらでございます。
歌舞伎鑑賞、南座に行くのは10年ぶりぐらいです。以前、映画会社に勤めていた際に券を頂き、数回行ったぐらいか。10年ぶりの歌舞伎鑑賞は、素晴らしかったです!
なんせド派手で金がかかってて、やることなすこと、いちいち「やりすぎ」!
ありえないポップな配色やデザインの着物、ファンキーなアクション、クレイジーなストーリー、そして観客を楽しませる一流の「芸」に興奮!
歌舞伎は全然古めかしいもんじゃない、ロックだよ! これは!
もともと歌舞伎は、「傾奇者」から来ている。異風を好み、派手な身なりをして、常識を逸脱した行動に走る者たちのことを「かぶきもの」と呼ばれた。彼らの風俗を取り入れて出雲の阿国が始めたのが、歌舞伎なのだ。そら、ロックンロールですよ!
今回は夜の公演で、市川亀治郎の七変化や宙乗りもあり、三階席に座る私らの前を、蝶々と一緒のひらひらと飛んでいく亀治郎に興奮。
南座という劇場の空間をいっぱいに使ったからくりと、人を驚かすエンターティメント芸に感動。
平日ですが、昼の部も夜の部も座席は殆ど埋まっておりました。
市川亀治郎も素晴らしかったが、出てくるだけで空間を引き締め重厚にする中村獅童の存在感に見惚れてしまう。
雄のフェロモンを発散する獅童には、人の目を捉えて離さない魅力と、そして空気を変えてしまうほどの華がある。
その華は、ひらひらとしたきれいきれな華ではなく、まるで不動明王の背負う業火の炎のような深紅の華だ。
昼の部ラストの獅童と尾上松也の連獅子も素晴らしい。こ、子獅子が可愛い、連れて帰りたい! 欲しい!
そして夜の部のクライマックスの大捕り物では場内大興奮。劇場という空間の演者と観客が一体となりこの日本の誇らしき伝統芸に盛大なる拍手!
ホントに素晴らしかった。めちゃめちゃ刺激的な日でした。
公演を終えて、友人と2人、祇園の路地奥にある安くゆっくり飲めるお店にて、杯を重ね、「亀治郎、獅童かっこよすぎ!」と興奮を語り合う。
その後、祇園白川沿いを通り、駅へ。
祇園の桜は、5分咲かな。
言うてるうちに、3月が終わる。
寒いんですが、春ですか、春なのね、春なのに。
春はお別れの季節です。
みんな旅立ってゆくんです。
春なのにお別れですか。
春なのに涙がこぼれます。
春なのに、春なのに。
春だから。