それでも私は歳をとるのだ


 自分の誕生日が近いことを、TSUTAYAから届いたサービス券で気付きました三十路現役バスガイドです。三十路とか自分で言うのもそろそろ止めようと思っています。誕生日は1人でケーキ買って「おめでとう・・・自分・・・」と家でこっそり祝っていると思います。
 昔、鬱病の妻子持ちと付き合っていた時、「誕生日おめでとう」とか、元旦に「あけましておめでとう」と言うと、怒られました。

「死に近づいているのだ、何がめでたいんだ」

 と。

 ずどーん。
 
 そんな感じで、三十路も終盤に近くなっているのに、記念日にいい思い出など未だに一度もありません。
 だけど、誕生日はやっぱり「おめでとう」だと思います。
 あなたが生まれてきて、ありがとう、の日だから。
 あなたが生まれてきてくれたおかげで、私はあなたと出会えた、だから、ありがとう、だから、おめでとう。
 誕生日はそういう日だから。
 出来るならば、大事な人の誕生日は祝いたい。祝ってあげるべき。「記念日めんどくさい」男性の話とか、たまに聞きますが、恋人や妻の誕生日は祝おうよ、そんなめんどくさいことじゃないよ、それぐらいしようよ。
 めんどくさがると、愛は終わるよ。そして残るのは寂しさだから。人は孤独で死ぬのだから、死にたくなければ、それぐらいしようよ。


 さて、近状です。

☆ 何とか確定申告終了。で、その件に関して、友人で歌手のT君とメールのやりとりをして、脱税云々、源泉徴収云々とか言ってたら、いきなり彼からこんなメールが・・・

「あなた脱税似合いますよねー」

 って・・・(してませんからね)

 脱税似合う女って・・・脱税似合う女って・・・

 そしてその件を、共通の女友達にいうと、彼女から、

「確かにあなたは脱税が似合う」
 
 と・・・・

 脱税が似合う三十路独身バスガイド兼ライターです。だからどんな人やねん、私。お父さん、お母さん、脱税の似合う娘でごめんなさい。



☆ 現代風俗研究会の例会に参加する。行く前は、勃起しまくったチ○コのように硬くなり緊張しまくりでした。あの、風俗と言っても、そっちの風俗じゃないですよ、あっちの風俗ですよ(何のこっちゃ)。
 最近、あちこちで「はじめまして」が多くて、しかも自分より年上の方と、お逢いすることが多くて、なんかもう、「生まれてきてスイマセン」と言ってる場合じゃないなと思うんですが、とりあえず、目の前に流れる大きな川の流れにのっかり、風に吹かれた凧のように、身を任せてみようかなと思う。どこへ行くのかは、私も知らぬ。


 大阪市立科学館にて、宇宙映画を鑑賞する。プラネタリウムでの映画鑑賞なのです。全編CGで、探測船「はやぶさ」のドキュメンタリー映画HAYABUSA」。プラネタリウムなので、上を観て鑑賞する格好になりで、迫力が凄い! 宇宙の広さを美しさを眺めていると、ホント自分が、あまりにもしょうもないことでぐちゃぐちゃ悩んだり苦しんでるなと実感します。
 600円で鑑賞できますし、新鮮で、ホント良かったので、皆様是非どうぞ。誘ってくれた東野明くん、ありがとう。


 仕事にで、長野県上田市に行く。あちら方面は行き慣れていないので、泣くほどビビリながら出陣。その日はすんごい雪でした。私は雪国の生まれ育ちなので、「雪は生活の敵!」で、見ても今更何とも思わないのですが、お客さんや他の人はエライ感動してました。女子高生達は「ヤバいー」を連発。何がヤバいんだろう。
 上田市は、真田の街で、あちこちに六文銭だらけ。今回、すごくバタバタした仕事だったので、どこもゆっくり見られず自由な時間も無く、せっかく来たのに残念だった。帰りのサービスエリアで野沢菜おにぎりと、野沢菜おやきを買う。ああ、ホント、日本国内まだまだ未知の世界が多いから、プライベートでゆっくり旅が出来たなら。



 インフルエンザの影響か、3月だけど修学旅行の仕事がちらほら。これが過ぎると、桜のお仕事か。吉野、去年行かなかったから、行きたいなー。人は多すぎるけど、やっぱ吉野の桜は素晴らしい。



 先日、友人で女優・リラクゼーションサロン経営の亥戸碧ちゃんと、毎月15日に知恩寺で開催されている手作り市に行く。ここに来ると必ず立ち寄るのが、風来風雅さんのSHOPです。アクセサリー中心ですが、素晴らしいデザイン、しかも安い。見る度に簡単する手作り作品数々。アクセサリーの他に、「猫の肉球」も売っておられます。HP→http://azn.nobody.jp/で見てね。ぷにぷにぷにぷに気持ちいい。相当気持ちいい。クセになるよぷにぷにぷにぷに。
 その後、久々に進々堂で珈琲を頂く。京都大学があるから、この辺は、古本屋あるし、近くの商店街もあるし、飲食店は安いし、もし収入がUPしたら、この辺りが、叡山電鉄沿線か、とにかく左京区に古い一軒家を借りて暮らすなんていいんじゃないかと考えた。
 今出川通りから、哲学の道を下がる。途中、いろんなお店に立ち寄りながら。白川通りからバスで河原町へ。ここで、以前から気になっていたお店「NINJA KYOTO」に向かう。
 こちらのレストランに行ったのですが、すごかったです・・・


 「姫君! こちらへご案内いたします!」

 と、くのいちが隠し扉の中の通路を案内してくれて、個室に入ります。

 姫君・・・・・???? 誰? あたしたちのこと???


 個室に入った瞬間、亥戸碧ちゃんと2人で、

山田誠二監督『吸血ゾンビと妖怪くノ一大戦争』の世界や・・・」

 と呟く。(亥戸碧は山田誠二監督の「妖奇怪談全集」に出演しており、先日ゆうばり国際ファンタスティック映画祭の舞台にも立ってきました)

 このお店、メニューもいちいち面白いのですが、途中、忍者が忍術(手品)を披露してくれたりもします。料理、お値段は少し高めかもしれないけれど、凝っててアイデアが効いていて、いちいちウケました。すんごい楽しかった。だって、料理が出てくる度に「何これ!」って驚かせてくれるんですよ。

 忍者に、「普段は何をされているんですか?」と質問すると、

「拙者、からくりを研究しております!」

 と。
 理系の学生さんだそうです・・・

 忍者は「ニンニン」と言って姿をくらまします。
 忍者を呼ぶボタンはテーブルの下に隠されているのですが、「何で隠しているんですか?」と聞くと、

「姫君! それは、敵に知られないために隠してあるのです!」

 と・・・

 お勘定を終えると、くの一が、


「姫君様、ご出陣〜〜〜っ!」


 と、声をかけて出口まで案内してくれます。
 ご、ご出陣って、ワシらこれから戦うんかいな・・・

 こちらには、他にもアトラクションとか、デザートビュッフェ、そしてショップなどもあります。ショップで、150円の手裏剣を買う私。修学旅行生に受けるかな、と思って。
 くの一の衣装もありました。
 隣にいる、亥戸碧に着せたいなーと眺めて、

「そうだ、今度、山田誠二監督に亥戸碧主演で『くの一拷問地獄』って映画撮って貰うってのはどうかな? 縛りあり、水責めありで、SMファンに楽しんで貰えると思うんだ。ローションをぶっかけて全身ぬるぬるするというのもどうだろう? 私その為に『縛り』習いに行ってもいいな」

 と、言うと、亥戸碧に、

「藩さん、それはもう山田監督のジャンルじゃないよ。AVの世界だよ」

 と、たしなめられる。



 最近あったいろんなこと。って、何があったかは書けないんですが。
  壁にぶちあたって、泣いたり喚いたりを繰り返す。
  弱い。とにかく弱い、としか書けない。底が見えない穴に落ちて、未だに這い上がることが出来ない。元気ですとか、頑張ってますとか、言えない。
 それでも日々は過ぎ、私はもうすぐ、また1つ歳をとる。
 人に迷惑をかけまくり、人を傷つけることで自虐を重ね、卑から抜け出せず、道に迷い、泣き叫びながら。そんなことに労力を費やし、何も出来ず、進まぬままに。ふらふらと、1人流離いながら、枯れぬ涙に目を腫らせながら、ああ、もう、本当に、いいかげんにしろよ、わたし、そこからいつになれば抜け出すことができるのだと、うんざりしながらも、変われなくて、いつまでも。

 それでも容赦なく時間は経ち、私はもうすぐ、歳をとる。
 うんざりしながらも、歳をとる。