恋泥棒
長く生きてると・・・いろいろあるわよね・・・
はぁ・・・・(ため息)
先日、京都の某韓国料理屋にて、もうすぐ結婚する13年来の友人Cと向かいながら、壁にもたれてモッコリ・・・ではなく、マッコリ(韓国のどぶろくみたいな酒)を飲み、溜め息をついていたわたくしでございます。
C「そんな沈んだ顔されて溜め息つかれても・・知らない人が見たら、誰か知り合いに不幸があったんかいなって思われますよ・・」
私「受け入れられないんです・・・」
C「そんなに私の結婚が現実として捕らえられないんですか?」
私「明日、地球が滅亡するって言ったら、受け入れます?」
C「受け入れられません」
私「・・・今、そんな心境です・・・はぁ(溜め息)・・」
C「あのぉ・・・いつになったら、おめでとうって言ってくれるんですかぁ?
」
私「・・・おめでとー・・・・」
C「むっちゃ心こもってへんのやけど・・」
私「あなたの結婚が嫌とかじゃないんです・・・あなたは結婚しないと思ってたから、それが受け入れられないんです・・」
C「どうすれば受け入れてくれるんですか」
私「さぁ・・・(溜め息)」
C「Aさん(共通の友人)が結婚する時も、ぐぢぐぢ言ってましたよね。こんな感じで→http://d.hatena.ne.jp/hankinren/20070201#p1」
だってね。普段から、結婚に対してめっちゃやる気まんまん! ってな人が結婚しても驚けへんのやけど、彼氏はずっと居たけれど何年付き合っても結婚する気配もやる気も感じられなかったCが、知り合って間もない人と結婚を決めたと聞いた時は、冗談やと思った。
その相手と対面してその口から本当に結婚するのだと聞いて、既にお互いの親への対面を済ませたと聞いた今でも、「なんかの冗談? 夢?」としか思えないのよ。
Cと知り合った時、私はすごくカルチャーショックだったのねん。同時期に同じ職場で知り合ったT君とCは、本質的な部分がものすごく似ているんだけど、この2人と知り合って私がわかったことは、
「人間って、こんなに自由でいいんだ」
ということなのねん。
すんごいこの2人は、私の人生に影響を及ぼした人達なの。
いろんな価値観をぶっこわされた。
「○○さん(私の本名)は、一生結婚しないで下さいね。私は女友達が、私より男を優先するのが嫌だから友達には一生独身でいて欲しいんですよ」
「私は友達の少ない人が好きなんです。何故なら、その方が大事いしてもらえるから。○○さん(私の本名)も、今までのように、ずっと友達少ないままで居てくださいね」
と、ずっと私に言っていた「唯我独尊」のC・・・
OL時代に、会社で席替えをしようという話になった時、
「席替え嫌やから辞めます」
と言って、会社の席替えを回避させたC・・・
映画館勤務時代、
「制服の色が気にいらない」
と言って、制服を着るのをしばらく拒否してたC・・・
「私は、偉そうな男が何より嫌いなんです。おどおどした人が好きなんです。何故なら自分が偉そうにしたいからです!」
とか抜かす、そんなCちゃん。
彼女に関するエピソードは数つきない。でも、ほとんどここに書けないことだらけ・・・・
はぁ・・・・人間って変わるのね・・・
結婚という枠に入ることなんて出来ない人だと思ってたのに・・・・
誰かが「30歳を過ぎて結婚しない人は、そのままずっとしない」とか言ってたが、んなことは決してないっつーの。
この2、3年、肉親含めて「結婚しないだろう」と本人も周りも思っていた身近な人が、30歳過ぎてすごい勢いで結婚したり子供生んだりしていて、そのめまぐるしい変化に私は1人取り残されーの。
なんだか渦潮の中であれーとか叫びながらぐるぐる周ってる気分ですの。あたしはどこへ流されていくのかしら。
全然、話は代わりますが、実はわたくしはノンフィクションの犯罪物の本が大好きなので、先日も警察がどうたら殺人がどうたらの本を読んでましたら、
「豆泥棒」
という言葉を知りました。
これ、関西の警察の淫語・・・じゃなくって、隠語で強姦のことなんですって・・・ほんまかいな・・・豆じゃなくて穴やと思うんやけど・・・
豆泥棒より、「恋泥棒」という歌があります。
作詞はなかにし礼、歌は奥村チヨ。
恋は、「するもの」ではなく、「落ちるもの」だということ。
まさに、あなたに心を盗まれてしまったという受け身の状態。
盗まれて、奪われて、そしてそのことがとても気持ちいい。
シンプルに「恋に落ちる段階」が、色っぽくて「体温が高いけど湿度が低い」奥村チヨによって、歌われている名曲です。
恋愛だけじゃなく、人間関係全般で、こんなふうに、体温は高いけど湿度が低く、「なんとなく」好きになりたい。
つーわけで、渦潮の勢いに巻き込まれて身をまかせて流されよう。
でもCの結婚は受け入れられないのっ!!