あの日になんて帰ってたまるかよ冗談じゃねぇよ
先日、知人が27歳のお誕生日だということで、ふと自分がその歳の時に何をしていたのか思い返してみました。
初めての男に依存して貢いで(この頃は、この人しか男を知りませんでした)サラ金地獄。大学は留年して中退して、一応就職はしていたけれども、夜はテレクラのサクラ。貢いだ男には他に本命がいたので人間扱いすらされずお前のせいで俺は云々と精神的な暴力を振るわれ、それ故に「私のせいでこの人は仕事しないんだ、私みたいな人間のクズを相手してくれるのはこの人だけだから嫌われていてもこの人を助けないといけない」と思いこみ借金を増やす狂った日々。学歴無しキャリア無し将来無し希望見えず。毎日「死にたい」と唱える日々。
うわっ。
駄目すぎっ。
女として以前に人として最悪っ!
今冷静に振り返ると、ツッコミどころ満載に明らかにおかしい男の理屈に支配されてた。なんせその男は当時の私の「神」だったから。そしてこのあんまりにも駄目な日々は、この後もしばらく続くのであった。そのせいで未だにクレジットカードの審査に落ちるのねん。
私の27歳、駄目すぎっ!
誰が何と言おうと駄目すぎっ!
今、私の周りの20代で私より駄目なヤツおらんっ!!
と、いうわけで、その後もいろいろあったわけですが、だからこそ私は「あの日に帰りたい」なんて絶対に思わないし、20代の頃より30代後半に差し掛かった今の方が絶対に幸せなのは間違いないのです。若い頃の自分なんて大嫌い。若いってだけで、馬鹿過ぎ。どうせ私は30歳までに死ぬんだから、と、仕事だってただ行って給料貰うだけで、向上心なんで皆無だった。
自分の27歳の駄目っぷりに目眩すら覚えたのですが、ちょうどその翌日に用事があって年下の女友達とメールでやりとりしていたのですね。
彼女はもうすぐ29歳になるのです。ちなみに子供はいませんが結婚はしております。長い付き合いではあるのですが、25歳を過ぎた頃から、誕生日の度にウダウダ言い出した。
「私ももう三十路近いんだよ。仕事だって少なくなるし、肌に張りがなくなるし最悪だよ」
「29歳になるのが気分が重いわ。来年はもっと気分が重くなるんだろうなぁ」
「30歳になったら、ほんまに仕事無くなるだろうなぁ。職安とかで求人見ても、年齢制限けっこう低いよね」
「30歳になったら、恋とかもできなくなるかもなぁ(*既婚者やっちゅうねん)男の人に対してトキメキもなくなるだろうしね、オバサンになるのって辛いよ」
などと。
おいおい。四捨五入したら四十路の私にそのようなことを何故言うのかな?
付き合いが永いので、本気で腹が立ったりはしないのですけれど、さすがに、こんなメールをしました。
「あのなぁ。私も○○ちゃん(共通の友人)も、30歳とっくに過ぎてるけど、20代の頃より今の方がまだ稼ぎもあるし、恋愛もしてるし、仕事も私生活も充実してて楽しいで。年をとったから、仕事が無くなるんじゃなくて、自分が何も努力してないから仕事が無くなるんだろ? 私も○○ちゃんも、30過ぎてから資格取ったり勉強したり、それなりに努力してっから仕事があるねんで。30歳になったら終わってるっちゅう発想する人はな、自分で終わらせてんねんで。でも人は誰でも年をとるやん。絶対に年をとるのに、自分で自分の将来をマイナスの方向にするのは、不幸なことやと思わへん? 大体、とっくに三十路過ぎてる私の前でそういうこと言うのは、私が不愉快になるのがわからんの?」
と。
そしたら、
「あなたの言うとおりだけど、でも皺とか出来たり、職安の求人票見て年齢制限とか見るとへこむねん。嫌やわー」
とか返ってきたので、こりゃ何を言っても駄目だわと思い話を変えました。っていうのは、このやり取り、今まで何度も繰り返してるんですね。彼女のここ数年の口癖は、「私ももう年だわー」。いや、だから、私はあなたよりだいぶ年上なんですけど・・・
人は誰でも公平に歳をとるのに、「年齢を経るのが不幸」みたいな価値観を持つことが、どれだけ自分で自分のクビ締めてるのか、どうしてわかんないんだろう?
つーか、頭悪そうな発想や・・・。
でも、女の場合は、「私はもう年だから、駄目」ってなことを口に出して、「そんなことないよー、○○ちゃんはまだまだ可愛いよー」と、言われたいがためという場合もあるから、あんまり真剣に聞かない方がいい。
自分より若い子にそういうことを言われると、不愉快になったりもするんやけど、自分の20代の頃なんて、彼女達と比べ物にならないほどの馬鹿だったのでそれを思うと、聞き流すことも出来ますの。
自分自身も年をとることが怖くないかと言えば、怖い。私の場合は、あんまりにも過去のツケでやり残したことが多いので、死ぬことがものすごく怖い。たまに、いろんなことが圧し掛かってきて絶望することもありますけど、「将来の不安」で死にたくなることはないな、「自分という存在の否定」で死にたくなることはあっても。20代の頃に自分を支配していた「神」のような存在だった男(今は人間のクズだと思っています)に存在を否定され続けたことが根底にあって、ふとしたことで、まだ堕ちることが未だにある。ちょいと先日もズシンとくることがあった。仕事が忙しくて救われたけれど、そうじゃなければ、もっと堕ちてた。私はやっぱり呪われた人間だーなどと、久々に堕ちそうになった。ああ仕事が忙しくて良かった。仕事して、楽しいこともあったから、救われた。
だから私の存在を殺そうとしたり、否定しないで下さい。そういうことをする人を、私は深く憎んでしまうのです。
堕ちたらみっともないぐらいもがいて、誰かにつかまりながらでも、生きていくしか術がない、か。
だけどやっぱり、身を守る鎧と、世の中と戦う武器が欲しい。強くなりたいと切望し、こうしてうんざりするほど書き綴るのは、傷つくことを恐れる弱い人間だからです。
私を傷つけないでください。