憎しみ

 
 社長秘書(って、実際はそんなたいしたもんじゃねーけど、このいやらしい響きが気にいってるだけです)は、毎日電車通勤しております。
 必ず、行きも帰りも「女性専用車両」。そこは、花園の如き空間、、、、、、

 
 うふうふうふうふうふ、、、、、ねえ、みんな、、、、知ってた?、、、、、女性専用車両ってね、、、、、いい香りがするんだよ、、、、、、


 ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ、、、、、、、、、、、、、女に生まれて、よかった。


 とかほざいてたら、友人Aには「電車降りろ、この変態。」と叱られて、別の友人Bには「痴漢して捕まってみて下さい。おもしろいから。」と、けしかけれらながら、毎日「女に生まれた喜び」を楽しんでおります。嫌なことがあってもね!女性専用車両に乗れるから通勤できるんだよっ!




 さて、その友人Aとは10年以上になる長い付き合いなんですが、今度彼女が結婚するんです。本人も周りも、一生結婚とかしないだろうって思ってたんですが、なんだかとんとん拍子に話が進んで、いやぁ、人生って何が起こるかわからんって思ったのですが。

 それは、さておき。

 彼女は結婚して、ちょっと遠くの街に行ってしまう。まあそれはいいんだけど、ずっと独身で気軽に遊べると思っていた友達が結婚しちゃうのは寂しい。つーか、嫌っ。本音言うと、嫌っ。

 で、彼女が「新居に遊びに来て」とか言うんで、


「行きたないわっ!誰がやりまくり新婚夫婦の精液の匂いのする家に行くかっ!嫌じゃっ!」


 って、言ったら「やりまくらへんわっ!」って言われました。
 でも、なんか最近は毎週末、新居のことやら何やらと結婚準備に忙しそうな彼女の様子を聞くと、なんだかね、、、本当に、、、その日が近づくにつれ彼女が私の知らない名字の女になり、やりたい盛りの男に毎晩貫かれまくることことを想像したら寂しいやら悲しいやらで、彼女の夫になる男に対して 、、、


「憎い」

 って思うようになってきたんです。彼女にも「あんたの彼氏が憎い憎い憎い結婚せんといてーーーー他の男のモノになるの嫌ー名字代わるのも嫌ーーー」って、訴えているんです。いえ、訴えたってどうにもならないことはわかっているんですが、それでもこの感情はどうしようもない。彼女とは付き合いが長いので 、


「ホンマに、あんたは自分の友達を自分の彼女だと思ってるんやねっ!そう言えば○○ちゃん(共通の友達)の披露宴の時でも、ニコリともせずに拍手もせずにムスっとしてたよね。」


 と、冷静に受け止めてくれるのですが。 
 しかし私が 、


「新居遊びに行っていいけど、何するかわからんから覚悟しときって彼氏に言うといてっ!憎いからっ!」


 って言ったらさすがに


「何もさせないって!アホかっ!」


 って、怒られちゃったよ。えへっ。




 それとは別に以前も日記に登場させてるんですが、ミスコン出場したような女で、モデル体型のCという友人がいるのです。
 このモデル体型のクセに巨乳のCという女は、ぶっちゃけレズで、密かに私の事が好きなんじゃないかと、一時期思っていたんですよ。(←馬鹿ですね)なんか、男嫌いっぽいし、私ともの凄く違う種類の人間に思えたのに、すごいなついてきたしよ。私もアホなんですけど、「女に好かれるのはいいしよーこいつ、ホンマにいい女なんだけど、なんか色気がねーんだよなー(酷い)」と、手を出さなかった。いや、手をださなかったとかそういう問題やないんやけど。

 こいつもちょっと変な女でね。私と会う時は、私が喜ぶからと言って、仕事の打ち合わせの後とかに、わざわざ一旦家に戻って、ミニスカとか露出の多い服に着替えてくれるんですよ。網タイツ履いてこいって言ったら、その通りにするし。水着はビキニを着るんや、乳出せっ!足出せっ!って言うたら、ホンマにビキニを買ってしかもその写真をくれるし、、、、。
 だから私も、「露出しろっ!」とかいつも言ってたんですよ。この前一緒にカラオケ行った時も、わざわざ着替えて胸元の開いた服着てきてくれましたしね、、、、、。


 しかしですね、彼女に最近5年ぶりだかに彼氏が出来まして。そら、もう、ラブラブなんですよ。私は今までの彼女との付き合いの中で、彼女がそんなに男にラブラブな状態ってのを見たことが無かったんで、いちいち驚いているんですよ。今まで知らなかった彼女の側面を見たっちゅうかね。

 で、彼女が先日仕事で海外のリゾート地に行った時に浜辺で水着でポーズとった写真を撮ってきたんで、彼氏に見せたら褒められたとかぬかすんですよ。それを聞いて、私はつい怒ってしまったんです。


「ちょっと待たんかぇっ!筋が違うやろっ!彼氏に水着写真見せるなとは言わんけどなっ!ワシに一番に見せるのが筋ちゃあうんかぇっ!」


 って。そしたら「ごめん」って謝ってきましたけどね。でも、この時も思いましたよ。彼女の、彼氏が 、


「憎い」

 って。うわっ!憎ぅっ!思い出しただけで憎ぅっ!



 
 「痴漢して逮捕されてみてくれ、おもしろいから」と私をけしかけた友人Bなんですが、この人とも付き合いが長いんです。彼女が私に「一人暮らしも始めたことだし、なんやったら、男紹介しましょか?」と、言うのですよ。 
 だから、私はこう言うたんです。


 私「私なら、自分の女友達に男を紹介とか、したくないですけどね。」

 B「何でですか??」

 私「だって、俺の女に、他の男が欲情すんの、嫌やないですか。」

 B「ちょっと待って。誰が「俺」で、誰が「俺の女」なんですか?」

 私「私が、『俺』で、女友達が『俺の女』に決まってるやないですか。俺の女に、ヨソの男が欲情したら嫌ですよ。そんなこと当たり前でしょ?」

 B「わかりました・・・・・・。もう男を紹介するとかそういうことは言いません。あなたは、これからの人生を、ち○ち○を生やして生きた方がいいと思う。」




 そんな彼女達は、絶対に一緒に風呂に入ってくれません。本当に入ってくれないんですよ。ちなみにBは、とても二の腕が綺麗なんで、舐めさせてくれと10年近く頼み続けているのに、絶対に嫌なんやって。

 「なんで男には、どこもかしこも舐めさせるのに、10年来の付き合いの女友達には舐められるのは嫌だとか言うんですかっ!それでも友達ですかっ!」

 って、いつも言うのですが、女に舐められるのだけは嫌だとぬかして、私と会う時は危険を感じてか絶対にノースリーブは着てきません。


 そう言えば、調教中の美少女Nちゃんも皆でカラオケ行った時に、「何されるかわかんないから」って、スカートの下になんやうっとおしいもん着込んできやがったな。




 あと私の仕事の関係で、知り合いで辺見えみり似のDちゃんという娘がうちの会社に面接に来たのです。で、彼女が

「面接緊張しますー」

 って言うから、

「緊張ほぐす為に、キスしたろか?」

 ってお姉さんがメールしたら

「彼氏に怒られちゃうから駄目っ!」

 って返事が来てね、、、、この時も思いましたね、Dちゃんの彼氏が、、、



「憎い」


 って、、、、、。キスぐらいええやないかぇっ!憎ぅ〜っ!



 
 それはともかく今日の朝通勤電車の中で今の私の心境ぴったりの詩があったなぁって思い出したんです。。
 で、家に帰ってから、もうすぐ結婚するAに「私の今の気持ち☆彼氏にも転送してねっ」って、以下の詩をメールしましたよ。高村光太郎の詩なんですけどね。




 人 に

 

いやなんです

あなたのいってしまうのが―― 

 

花よりさきに実のなるやうな

種子よりさきに芽の出るやうな

夏から春のすぐ来るやうな

そんな理屈に合はない不自然を

どうかしないでゐて下さい

型のやうな旦那さまと

まるい字をかくそのあなたと

かう考えてさへなぜか私は泣かされます

小鳥のやうに臆病で

大風のやうにわがままな

あなたがお嫁にゆくなんて

 

いやなんです

あなたのいってしまうのが―― 

 

なぜさうたやすく

さあ何といひませう――まあ言はば

その身を売る気になれるんでせう

あなたはその身を売るんです

一人の世界から

万人の世界へ

そして男に負けて

無意味に負けて

ああ何という醜悪事でせう

まるでさう

チシアンの画いた絵が

鶴巻町へ買物に出るのです

私は淋しい かなしい

何といふ気はないけれど

ちょうどあなたの下すった

あのグロキシニヤの

大きな花の腐ってゆくのを見る様な

私を棄てて腐ってゆくのを見る様な

空を旅してゆく鳥の

ゆくへをぢつとみてゐる様な

浪の砕けるあの悲しい自棄のこころ

はかない 淋しい 焼けつく様な

――それでも恋とはちがひます。

サンタマリア

ちがひます ちがひます

何がどうとはもとより知らねど

いやなんです

あなたのいってしまうのが――

おまけにお嫁にゆくなんて

よその男のこころのままになるなんて

 

・・・ 高村光太郎::“智恵子抄”より引用 ・・・


 







 友人Aから

「本当に、、、嫌なんだ、、、私が結婚するのが、、、、」


 って、返事が来ました。だから、俺の女達が、ヨソの男にバシバシ貫かれるの嫌やって普段から言うてんねんって。




 いやっ。憎ぅ〜っ!女友達の彼氏は全員憎いっ!泣くぞっ!ボケっ! 寂しいんじゃっ!クソっ!