2008-12-31から1日間の記事一覧

 生きよ堕ちよ ―「鬼ゆり峠」 団鬼六―

この世の名残、夜も名残、死にに行く身をたとふれば あだしが原の道の霜、一足づつに消えて行く、夢の夢こそあはれなれ。 あれ数ふれば暁の、七つの時が六つ鳴りて、 残る一つが今生の、鐘の響きの聞き納め、寂滅為楽と響くなりー ― 「曽根崎心中」道行 近松…