お前がこれから出会う全ての快楽のために


 私は毎日電車通勤をしているのですが、しょっちゅう電車が遅れます。本当に、しょっちゅう。大抵が人身事故。私自身も線路に人が入ってきて、係員に外に連れ出される姿を見たこともある。


 どうして、人は自ら死を選ぶのか。私自身もずっと死にたい死にたいと毎日のように思い続けて何年間も生きてきた人間でした。今でも、ふとした心の隙に死神が入り込みそうになる時はあります。


 人は何故、自ら死を選択するのか。
 生きていることが苦しいから。
 苦しくてしょうがないから。
 これ以上生き続けていても、きっといいことなど無いから、。


 「人はなぜ苦しむのか」
 苦しまなくていいことで苦しんでいる時があります。自分で自分を追い詰めてしまったり。しかし私は、もう、そういう苦行のような人生を送りたくはないのです。
 どうしたら、苦しまずに生きていけるか。まず、それを常に考えていたい。 死神に襟首を掴まれる隙を与えないように。


 世の中にはマイナスの波動を出す人やモノが溢れています。若い子が、あんなに簡単に自殺するのは、世の中に「生きていたって、何もいいことないよ。」というマイナスの波動を出すものが溢れているので、心が弱くなってしまった時に、そっちの世界に引きずられてしまうからではないのでしょうか。

 辛いことや哀しいことに遭遇するのなんて当たり前の話です。絶望なんて、しょっちゅうします。生きているのが嫌になるのなんて、本当にしょっちゅう。それは皆、そうなんじゃないでしょうか。正常な神経を持っている人間ならば、誰でも。
 友人が「世の中には強い人なんていない。居るとすればそれは、鈍い人だ」と名言を吐きましたが、まさにその通りだと思います。
 


 弱い人間が、どうすれば苦しまずに生きていけるか。いや、苦しまずに生きていくのは無理だ。だからその苦しみを、どうするか、です。


 だけどさぁ、私は二十代の時、嫌なことだらけやったけど、死に損なって三十代半ばになって、こう思うんだよ。世の中には、まだまだ楽しいことはたくさんあるんだから、ここで死ぬなってんだよ。クソみてぇな、マイナス波動だしまくりの腐った世界を、生きのびて笑って踏み潰してやれ。惑わされるな、足を引っ張られるな、呑みこまれるな、お前の本当に必要なものは何か、お前が本当に望むものは何か、本当に大切で生きる支えとなる人は誰か。
 それを見失うな。見失わなければ、惑わされなければ、きっと死神に襟首を掴む隙など与えずに、生き延びていけるはずだ。





 お前がこれから出会う、全ての快楽の為に、生きのびろ。