いよいよ、わくわく不倫講座!


 一週間を切りました! 11月11日(関係ないけど、うちの祖母ちゃんの誕生日です)は大阪十三シアターセブンへ!!

花房観音の御開帳シネマ#1
平野勝之監督『わくわく不倫講座 楽しい不倫のススメ』の巻」


18:30 開場  19:00 上映開始「わくわく不倫講座」
前売・当日共に1,500円
(※ ドリンク代 500円別途要)
※ 全席自由席
※ 女性専用シートを設けております。女性の方もお気軽にご参加ください。
※ 18歳未満のご入場はお断りいたします。イベント内容 京都在住のバスガイド&団鬼六賞作家・花房観音が、「人生を変えた映像作品」をご紹介します。
まずは昨年、前代未聞の衝撃ドキュメンタリー映画監督失格」で話題をさらった平野勝之監督のAV時代に自身の不倫を撮った傑作「わくわく不倫講座 楽しい不倫のススメ」を上映&平野勝之監督御自身をお招きして、トークいたします。

平野勝之プロフィール
1964年、静岡県浜松市に生まれる。
16歳の時にマンガ批評誌「ぱふ」にて「ある事件簿」でデビュー。
17歳、「雪飛行」で「SFリュウ」誌の月例新人賞受賞。
後、「ヤングマガジン」新人賞、ちばてつや賞佳作入選。
18歳の時に自主映画作家に転進する。
20歳の時に長編8ミリ映画「狂った触角」で1984年度「ぴあフィルムフェスティバル」入選。
翌年「砂山銀座」で、翌年は「愛の街角2丁目3番地」で連続入選。
特に「愛の街角〜」は招待審査員大島渚氏の激賞を受けた。
後、AV監督に転進し、デビュー作「由美香の発情期 レオタード・スキャンダル」を皮切りに問題作を発表し続ける。
1997年に当時不倫関係にあったAV女優・林由美香と自転車で北海道を旅行した記録「わくわく不倫旅行」が、「由美香」と改題し劇場公開され、反響を呼ぶ。
のち、「由美香」と並んで自転車三部作と称される「流れ者図鑑」「白〜THE WHITE〜」も劇場公開される。
2005年、かつての恋人であった林由美香が自宅で急死する。
由美香の死に遭遇してしまった平野は、2011年に彼女の死と残された人々を描いた「監督失格」を引っ提げてスクリーンに帰ってくる。
エヴァンゲリオン庵野秀明プロデュース&主題歌は矢野顕子の「監督失格」は、前代未聞のドキュメンタリー映画として話題を呼んだ。


★わくわく不倫講座 楽しい不倫のススメ(作品解説)1995年

「おもしろい作品のためなら、なんでもやる」
平野勝之は、「面白い作品のため」に周りの人間と、家族までも巻き込む。
「アンチSEXフレンド募集ビデオ」では、浜松の両親の元に「婚約者を連れて帰る」と伝え、AV女優と共に故郷に向かう。
二人を迎えた自分の両親に平野は、「実は彼女は婚約者じゃなくてセックスフレンドです!」と紹介する。
平野の当初の意図とすれば驚き怒る両親の姿を撮りたかったらしいが、平野の両親は穏やかにそれを受け入れてしまうのである。
上記の件により、平野は本当の自分の婚約者を両親に紹介せざるを得なくなり、結婚する。
今回上映される「わくわく不倫講座」は、この平野の結婚パーティの場面から始まる。
実は上記の「ニセ婚約者」役のAV女優・志方まみと平野はその後、ビデオがきっかけで本当に恋愛関係に陥ってしまった。
「わくわく不倫講座」は、この平野の新婚生活と同時進行ではじまった不倫を描こうとするのだが、思いがけず志方まみが姿を消してしまう――
――現実から生まれた虚構が誰も予想つかない物語を生み出した!



チケット予約 電話予約:06-4862-7733
メール予約:ticket@theater-seven.com

メールの場合 タイトルに「御開帳シネマ」とお書きの上、
? 名前(ふりがな)、?電話番号、?メールアドレス、?人数をお送りください。
予約受付が完了次第、返信いたします。

シアターセブンHP




監督失格」が上映された時に、「純愛」「素晴らしい愛の物語」との声が挙がると共に、平野監督から林由美香さんへの想いへ疑問符を投げかける声も多くあがりました。それは当時、平野監督が既婚者であり、林さんへの想いを引きずりながらも「妻」がいたことです。「監督失格」の中で、妻の存在を描くべきだった、夫が他の女性を想うことを妻はどう見ていたのかが抜け落ちているとの指摘の声も多くありました。
 女性の中には「所詮、不倫じゃないか」と、観る前からそっぽを向いた方もいらっしゃいます。そう、平野さんには、当時、奥さんがいました(現在は離婚されて、平野さんは独身です)。
監督失格」公開当時、「不倫」への非難の声、奥さんの不在を糾す声について、平野監督自身は、「そういう人には、わくわく不倫講座を観て欲しい。あの中に、答えがある」とおっしゃっていました。ただ「わくわく不倫講座」はAVとして撮られた作品で、DVD化もされていないのでなかなかレンタルビデオ屋に並べてもいません。なので、今回、この「御開帳シネマ」での公開に踏み切りました。
監督失格」の答えでもあり、また平野勝之という映像作家の最高傑作ですので、多くの方に観て欲しい作品です。
 平野勝之監督は、自分の原点でもある北海道に、今年の夏に旅をされていました。北海道から「息を吹き返したようだ」というメールが来ました。
 私は小説家ですが、平野さんの「物語」には絶対に叶わないと思っています。昔はひたすら羨望していて、今現在は敗北感すら抱きながら、羨望し続けています。
 生きることが物語、そしてそれを「作品」にする――それは、想像を絶する苦しみでもあります。
「由美香」を26歳の時に観た時に、本当に羨ましかった。自分の個人的な想いを、こうして「作品」にして、人の心を動かすことが出来るなんて、と。
 そして「監督失格」を観て、私が羨望していたものの恐ろしさを叩きつけられました。「撮る」という宿命を背負った人間の地獄を観ました。それは物語を紡ぐ人生を選んだ自分に覚悟を突き付けられることでもありました。

監督失格」はシリアスな作品でしたが、今回上映される「わくわく不倫講座」は、笑えて切なくて驚いて――ドキュメンタリーでもありますが、素晴らしいエンターティメントに仕上げられています。
 是非、お誘いあわせのうえ、お越しください。

*11日10(土)つまり前日の夜11時にWOWWOWで「監督失格」の放送もあるそうです。http://k-shikkaku.com/news/?p=837
 なので、未見の方は「監督失格」を観て翌日にシアターセブンにどうぞ!





猫の神様」

 東良美季さんの「猫の神様」が文庫で発売されるらしいよ。
 新潮社から出たのが2007年3月。5年半前なんですね。
 もともと私が東良さんを知ったのは平野さんのことを書いておられたからです。何年か東良さんの文章を追っていて、ブログを始められた頃に思い切ってメールをしました。その頃、私は田舎の工場で携帯電話の部品検査の仕事をしながら京都に戻るお金を溜めている最中でした。「猫の神様」が出た時に新潮社で期間限定のブログがあり、その最終回の企画で初めてお会いしました。ってことは、ホントに5年前なんですね。
 5年という月日が長いのか、短いのか、よくわかりません。でも、いろんなことが、本当にいろんなことがありました。
「猫の神様」には、私が花房観音になる前、「藩金蓮」という名前でちょっと登場しています。


 当時書いた書評「ゆっくりとしたサヨナラ」
 今ではもう、書けない文章です。

 東良さんのブログ

 

猫の神様 (講談社文庫)

猫の神様 (講談社文庫)