ふるさと怪談に出演します


 8月末は2ヶ月ぶりに東京に行っておりました。
 まずは団鬼六未亡人宅へ、団鬼六賞作家たちがお線香をあげに。
並べられた傑作小説をしみじみと眺めたり、奇譚クラブやSMキングなど貴重な雑誌を拝見させていただきました。

 団鬼六先生は、もっと作家として評価されていいと思う。
亡くなったときに「最後の文豪」と書かれた記事も見かけましたが、本当に「文豪」にふさわしい。
団鬼六好き」という声はよく聞くのですが、ほとんどがにっかつロマンポルノ団鬼六と冠された作品が好きという声で、それはそれでいいのですが、もっと読まれるべき作家です。「不貞の季節」「真剣師小池重明」「外道の群れ」をはじめとした小説に、ユーモア溢れながらも哀切極まるエッセイの数々。
 団鬼六先生が残された作品は、もっと皆に読まれて、後世に遺すべきです。
 性を含めて、人の業の悲しさとおかしさをこんなに描き切った作家はいない。


 お宅に訪問したあと、皆で、もんじゃ焼きを食べました。
 実は私は初のもんじゃ焼きなんですが、なかなか美味しかった。というより、焼いてくれた人(深志美由紀)の熟練されたプロのテクニックのおかげもあると思います。
 しかしこの日、朝から肋骨の下が痛くて痛くて、肋骨折れてんじゃないかと思うぐらいの痛みにて、早々退散しました。
 すいません……どうも肋間神経痛というやつらしいです。このまま東京で入院するんじゃないかと心配になった。



 翌朝になると、驚くほど痛みがひいていました。なんだったんだ……。
 翌31日は東京深川で行われました「深川怪談秋の部 東西花形怪談競演」に参りました。第一部は、柳家小蝠さん、桂夏丸さんの落語、そして第二部:東西花形競演は、安曇潤平さん、伊藤三巳華さん、宇津呂鹿太郎さん、怪談社さん、黒史郎さん、京極夏彦さん、宍戸レイさん、朱雀門出さん、丸山政也さん、三輪チサさん、長島槇子さん、東雅夫さんという豪華な布陣。
 私は今回はお手伝いという形でしたので、全てを聞いてはいないんですが、お客さんの反応を見る限りかなり盛り上がったようです。
 上記の方々以外でも複数の作家さんたちがご来場されておりました。
 怪談社は10月8日に、また東京で怪談会やるみたいです。
 興味がある方は是非、HP等をチェックしてください。




 私も怪談を語ります。チャリティーイベント「ふるさと怪談 in 大阪」が近づいてまいりました。詳細は以下。


【日時】
2012年9月16日(日) 18:30開場 19:00開演
【場所】 和光寺 (住所:大阪府大阪市西区北堀江3丁目7−27)

【出演者】(敬称略・順不同)
うえやま洋介犬(漫画家)
宇津呂鹿太郎(怪談作家)
怪談社(怪談師)
玄月(作家)
朱雀門出(作家)
花房観音(作家)
東雅夫(文芸評論家)
藤野可織(作家)

【入場料】2,500円(入場料は全額「三陸文化復興プロジェクト」に寄付します)

【予約】怪談社公式サイトへ
メール: mail@kwaidansya.com
*ご予約の際は、希望されるイベント名・人数
代表者様のお名前・お名前の読み方をお知らせ願います


ふるさと怪談トークイベントHP 
Twitter: @hurusatokwaidan (公式アカウント)

【主催】 怪談社
「ふるさと怪談トークライブ in 大阪」実行委員会

【協賛】
(株)学研パブリッシング
(株)角川学芸出版
(株)東京創元社
(株)筑摩書房
(株)平凡社
(株)ポプラ社
(株)メディアファクトリー

 
 翌17日には「ふるさと怪談トークライブ in神戸」が開催されます。
 是非皆さまお誘いの上、お越しください。


 今回の東京行きは、初めていく場所ばかりでした。深川とか入谷とか東京の西、下町のほう。多分、20年ぶりぐらいに浅草にも行って、ひとりぶらぶらしました。
 私はどうも東京という場所が苦手で苦手で(ちょっとトラウマもあるからなんだけど)、いつも時間があいてもネットカフェぐらいしか行かないし早く帰りたくてたまらないのですが、今回行った場所はどこもよかった。やっぱり私は古い街の方が好きなんだなと痛感。
 もしかしたら、初めて東京行きを楽しいと思えたかもしれません。めずらしく、「もっといたいな」と後ろ髪をひかれましたもの。東京に以前住んでた知人に話すと、「そっちが本当の東京人の住むところ。(私が普段仕事がらみで行くことの多い)新宿や渋谷はヨソの人の街」と言われて、それならもしかしたら東京を好きになれるかもしれないと思った。