恋愛・セックスのようなもの

ホテル

男が生活する空間で、セックスをしたことがない。他の女が居るから、妻が居るから、友人と一緒に住んでるから、遠いから、そんな様々な理由で。 妻が留守だから来る? と誘われたこともあるが、他の女と共有する生活空間など悪趣味だと思い断ったこともある…

残像

こんな夢を見た。 別れた男に向かって、セックスしたい、と言う夢を。 一昨年のクリスマスイブ、正確に言うとその日の出来事ではないのだけれども、その人との永い付き合いの中で一番嫌な出来事があったのだ。その人は、ごめん俺が無神経過ぎたと謝ってきた…

 妻に欲情しない夫

「どうして私とセックスしないの?」 と、彼女は夫に聞いた。 もう、ずっと夫は自分に手を出してこない。キスも手を繋ぐこともしない。結婚前は会う度にセックスしていたのに。 夫は不能になったわけではない。AVを購入してオナニーはしている。AVに出て…

彼女からの年賀状

毎年送られてくる一枚の年賀状がある。送り主はFという同級生の娘だ。普段は特に連絡をとることもないが年賀状だけは毎年やりとりしている。 Fは背が高く、おとなしく少し暗い雰囲気の娘だったが優しい娘だった。Fは自分が背が高いことと「私はブスだ」と…

セックスの常識・非常識

下ネタ話っておもしろい。あんまり具体的な下ネタは生々しくて苦手だし、下手すると自慢話みたいな下ネタする人もいるので、相手を不愉快にさせないように、自分のパートナーにおける具体的なことを話さないように、と微妙なラインを保つ明るくておもしろい…

ひとり上手

ひとり上手と呼ばないでひとりが好きなわけじゃないのようそよほんとはひとりでするのもけっこう好きなのよ。去年なんかせっくすは片手の指であまるほどだけどひとりでは数え切れないぐらいしてクソ忙しくても睡眠時間けずってひとりじょうずで、セックスし…

優しい恋人

友人が、「死にたい」と言ってきた。何故死にたいのか聞くと、「将来が不安で、生きていたくない」と言う。 一日に何度も、死にたいと思うそうだ。でも、自殺する勇気は無いので、どうか楽な方法で事故で死ねないだろうか、と考えているらしい。 将来の不安…

元気の素

昔、本当に、むかーし、何かの本で読んだ「自分は好きな人の元気の素でありたいし、好きな人は自分の元気の素であって欲しい」と、いうセリフを、恋愛だけじゃなくても仕事やら何でも、何かあって凹みそうな時に、よく思い出す。単純に、いい言葉だなぁって…

この胸の痛みも、いつかは

葉書の整理をしていた。その中に、結婚を知らせる一枚の葉書を見つけた。私は恐々と、その葉書を手にした。そこには平凡な一組の夫婦の写真があった。私は、ずっと、相当永い間、この葉書を正視することが出来なかったのだ。その葉書が来た時に、その二人が…

月夜の孤独

将来とか、世間とか、そんなことはもう考えられなくて、ただ心がその人の存在で溢れそうなほど満ちて、胸がかきむしられるように切ない夜がある。 別々の人間である限り、どんなに抱き合っても相手を手に入れることなど出来やしなくて、それでも求めずにはい…

 傘がない

小雨だから大丈夫と、傘を持たずに家を出た。一瞬、どうしようか迷ったのだけれども、そのまま靴を履き外に出る。 思いのほか雨は止まずに肩を濡らす。ああ、やっぱり傘を持ってくるべきだったのか。どうして、私の選択は、いつも間違ってしまうんだろう。 …

 唇寂しい夜

友人の彼氏がひどい風邪をひいているらしい。 「だからキスが出来ないんです。」 と、彼女は言う。 「○○さん(私の名前)は、長いことキスしてないんでしょ?唇寂しくないですか?私はセックスはしなくても何ともないんだけどキスしないと唇が寂しくって嫌な…

うんざりするような優しさで

以前、SMクラブに面接に行ったことがある。その頃私は、SMの真似事で、ある男の奴隷になっていた。 奴隷の真似事は何度かやってみたが、いつもどこか頭が冷めていた部分があることを自覚していたので、自分はマゾのつもりなんだが本当はそうじゃないよう…

あなたと、したい

知人女性が結婚した。夏に紹介されて、その時点から遠距離だったこともあり、12月に結婚するまで、数回しか相手と会っていない。セックスどころか、キスもしていないと言う。 「セックスはしていなけど、相手の人はとても読書家で、話していて楽しいから。…

巷に雨の降る如く

巷に雨の降る如く 我が心にも涙降る かくも心に滲みいる この悲しみは何ならん P・ヴェルレーヌ 「雨」という映画がある。あるいは「雨の欲情」。原作はサマセット・モーム。舞台は雨季の太平洋の島。そこにやってきたジョーン・クロフォード(マレーネ・デ…